屋代中での「ポリネコ!CHIKUMA」
屋代中学校で
「こども基本法」をテーマに
「ポリネコ!CHIKUMA」を実施。
2024年の4月に「こども基本法」が施行されました。この新しい法律の重要な理念のひとつが、「全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること。」(第3条基本理念)です。
千曲市の住民参加システム「ポリネコ!CHIKUMA」を活用することで、千曲市の中学生から意見を表明したり、地域や社会に参画できる環境できると、従来の告知(プリント配布やサイト掲載)よりも確実かつ効果的に、こどもが意見表明できる、社会的活動に参画できるようになります。
そこで、屋代中学校の1年生(現在は2年生)を対象に「ポリネコ!CHIKUMA」で、こども基本法への意思表示を行いました。
・1・法律の背景、意図を知る、学ぶ
どんなに良い法律や制度があっても、知らなければ活用することができません。
「ポリネコ!CHIKUMA」のラーニング機能で、法律のポイントへの理解を確実に高めることができます。
下図は、画面の一部です。
たとえば、
Q:国を統治する力(まとめる力)である主権は、日本国憲法で誰が持っていると定められていますか?
選択肢:【総理大臣】【自分自身(国民)】【天皇】【大統領】【政府】
Q:先生が「校則は変えられない」と言ったら、校則は変えられない。これは(先生が正しい)か(先生が間違っている)のどっち?
選択肢:【先生が正しい】【先生が間違っている】
Q:《こどもは義務や責任をはたさなくても、権利を主張したり、つかったりできる。》これは(YES)か(NO)のどっち?
選択肢:【YES】【NO】
正解はそれぞれ、
【自分自身(国民)】
【先生が間違っている】
【YES】
です。
実際の画面では、正解!/残念といった画面が表示され、最後にスコアも表示されます。
ただ、正解ではなくても問題なく、参考情報を読むことで正解が判るようになっていますので、回答という体験を通じて理解が高まります。(再回答でスコアをアップすることもできます。)
また、回答参加した学年や学校内で、認識が共有されやすくなるという効果があります。
理解を高めた上で、「こども基本法」とどう向き合いたいかの意思表示のパートに進みます。
・2・知って、学んで意思表示する
こども基本法には、「意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会の確保」について国や県、そして、市町村に責務があるとしていますが、意見を表面する機会の形については、言及していません。
アンケートやコメントを記入するフォームを設置するだけでも、”「やっています。」”と言えてしまいます。
すると実際には、こどもの意見は寄せられませんし、意見に応えることもできません。
そうならないないように千曲市では、「こども基本法」について理解を深めた中学生に、
・どういう形で意見を伝えたいか
・意見に取り組む時に、大人とこどもがどう関わるか
・意見が市政のどのレベルにまで届いてほしいか
を設問を通じて問いかけ、回答から意思表示(参画)できるようにしました。
回答を通じて、上記の8つの対応のどれかが表示され、確認ができます。
(抜粋を下記のスライドショーで見ていただけます。)
回答すると、自分の考えを考えタイプとして確認できます。
・3・自分の考えを確認して、結果を共有する
たとえば、上記の設問で
【継続的な対話ができるほうが良い】
【基本的に大人とこどもが一緒に関わる】
【課題解決のレベルに、届くといい】
を選択すると、下図のようなタイプとして判定されます。
タイプのメリット、デメリットも判ります。
このタイプを確認することで次の画面では、ほかの回答者のタイプを俯瞰することができるようになります。
回答から、《対話しながら、大人とこどもで、一緒に課題解決》タイプが多いことが判りました。
もちろん、ただ意見を言えればいい、おとなに任せるといった回答もあります。
重要なことは、回答の多寡ではなく、学校や行政と対話を望む中学生が確実に千曲市に居るということが初めてわかったことです。
・回答結果=中学生からの「声」を受けて・・・
この結果も踏まえて、千曲市では『こどもまんなか』宣言を発表しました。(市役所HPでの紹介はこちら)
この宣言の成果を増やすためには、千曲市に暮らすすべてのこどもが、いつでも、どこからでも気軽に意見を言え、学校や市役所、地域の人々など大人と対話ができる環境が必要です。
・ここからの展開
今回は屋代中学校の1学年に限定した取り組みでしたが、この仕組みを市内の各中学校にも拡大してゆきます。また高校、小学校も含め、千曲市のこども全員が参加できるようにしたいと考えています。
【ネコからのコメント】
*中学生の皆さんからの声の一部を紹介するニャ。
たくさんのコメントを
いただいています。
その一部を紹介しますニャ。
夏休みや、冬休み、平日も活動が少なく、
もう少し活動する 時間が欲しいと思っています。
細かな規制が多すぎて使い難いです。
先生に勧められた学習に関係する サイトでも、
開けないことが多いです。
もう少し改善して欲しいです。
自転車と歩行者が分かれている大きな歩道が出来てほしい。
東小学校のように、水道を自動にしてほしい。
屋代中学の他学年や、屋代中学以外の生徒の方からの提案なども、
「ポリネコ!CHIKUMA」の「声の受付箱」でお待ちしています。
一人ひとりの参加が地域を豊かにします。
地域の豊かさは、
ひとりひとりの
参加=意思表示が
土台です。
意思表示を課題解決につなげたり、
継続的な対話にすることが困難でした。
『ポリネコ!CHIKUMA』はこの困難さを乗り越える
ための道具です。 そして、あなたの”参加”が
これからの豊かさをつくるために、
必要不可欠です。
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